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half. ~Sweet blood~
第1章 サヨナラと、出会い…


「や、やめろ…離れろっ」


突き放し部屋を出て外の空気を吸い込む。なんとか抑えようと肺にめいいっぱい空気を送り込んだ。


慌てて出てきた男は離れ気味に言う。


「会場で注意事項聞いてっから大丈夫だって。俺の血吸っても俺自身はhalfになんないんだろ?死なねーみたいだし」


「痛てーんだよ」


「お前がか?」


「お前がだ」


「死なねーなら平気だろ」


「分かったような事言うな」



来た通路を戻り
エレベーターに乗り込む。



無理だ、あいつとは一緒に居れない。
四六時中あの香りに耐えれないからな。
しょうがない、他を探そう。



夜になり俺は今日いた公園にきた。
行く宛てがないから屋根がある所にいる。



「はぁ、腹へったな」


halfだって腹は減る。
一日何も食べてないしな…
さすがに疲れた…



街灯に照らされる俺の元へ
足を進める人影が目に入った。



「君綺麗な顔してるね、家出かな?」


40才位のサラリーマンに声をかけられた。


「違う」


こいつじゃ主になれないな。


「オジサンと遊ぼうよ」


無視し続ければ
強引に手を引かれ引きずられた。


「やめ、っろよ」


無理矢理手を振り解く。



「てめーなー」


「なっ、なんでお前が居るんだよ」


「てめーみたいなやつが一人で居たら、襲われるに決まってんだろ?大人しく家にこい」



男が現れた事によりオッサンは逃げていく。



「くんな!」


「いいから来い」



振り解こうと思えば簡単に出来るのに、出来なかったんだ。この甘い香りのせいで…



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