この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
half. ~Sweet blood~
第10章 偽りと、確かな気持ち…


「じゃ、俺仕事行くわ。冷蔵庫の中勝手に食べててくれていいから、なんかあれば携帯連絡しなよ」


「ん…」



晴れた空に、ピンクの桜が映える。児童たちはブルーシートに座り大きな重箱を広げ、笑みをこぼした。

4月、少し暖かくなった外には親子連れが目立つ。



「ユキたーん、あとで隠れんぼね」


「あぁ、沢山食べたらしよーな」



児童たちは季節事のイベントを心待ちにしている。期待外れにならないよう、先生は必死に計画を練り準備をしてくる。子供の笑顔が一番だから…



「久しぶりね、ユキチャン」


「何週間も休ませてもらってスミマセンでした」


「いいの、達希に会えたんでしょ」


「はい」


「そう、良かった」



柔らかな表情、それはまさしく母親の顔そのものだった。



「昂…ルシアどーしてる」


「んー、ずっとゲームしてた。寝てなかったみたいだけど」


「そっか、押しつけて悪いな」


「ねぇ、ユキが中途半端なのってルシア可哀想。俺がもらっちゃってもいーい?」


「は?」


「ルシア…可愛いからな。欲しくなっちゃった」




その顔は冗談なんて言っていない。真っ直ぐ俺を見据える瞳は綺麗な茶色、黒い瞳ではなかった…

風が吹き桜が舞い散る。
周りの騒がしさなんか耳に入らず、昂の言葉だけが鮮明に聞こえたんだ…



「ルシア、俺の血でもいいみたいだし。男には見えない位可愛いからさ」


「ってにしろ…」


「ん?なに?」


「勝手にしろ」


「ふっ…じゃぁ遠慮なく」



素直じゃないな。でもユキが自ら手放したんだから、ルシア次第では俺がルシアの主になる事だってあるんだぞ。



「っ…昂」


「何?」


「いや、何でも…ない」




/139ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ