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half. ~Sweet blood~
第2章 同情と、優しさ…

「おい、起きろ」


「まだ寝るんだよ」



無理矢理起こされた俺は渋々上体を起こし雪斗を睨みつけた。



「仕事行くんだよ、ルシアは家に居るのか?」


「あぁ、眠いしな」


「じゃ、これ持っとけ。何かあれば連絡しろ」


「おう」



雪斗は携帯を渡すと家を出て行く。テーブルには朝食が用意されていた。


身体をボキボキと鳴らしながら部屋を見て回る。



ベッドあるじゃん、ラッキー。


フカフカの布団に身体を埋めた。
そして、後悔する。



やばいって。
甘過ぎだろこの香り。
夜吸ったばっかなのに理性効かねーよ。


雪斗の寝ていたベッドは、部屋の香りとは比にならないくらい甘い香りがした。



やっぱり、ソファにしよ。



再度ソファに横になり瞼を閉じた。どれ位寝ていたかなんて分からない。ただこんなに満たされた気持ちでいるのは初めてだった。



「ルシア!いつまで寝てんだよ」


目を擦り時計を見れば時刻はすでに夜だ。


「あー、良く寝れた」


「寝過ぎだろお前」


「久しぶりに熟睡したんだ、怒るなよ」


「腹は?」


「何?血くれんの」



ニタァと笑うルシアの口には尖った先が見えた。



「はぁ?お前なぁ、普通に飯食えるんだろ?飯を食え、飯を」



額に手を置き困った顔の雪斗。



「冗談だよ」


歯をしまい、バカにしたように笑う。



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