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可愛いヒモの育て方。
第7章 露天風呂へ

 それは、娯楽場で会った麻人を逆ナンした子達だった。
 彼女たちは三人とも化粧を落としていた。素顔はまだあどけなく、十代なのは間違いないだろう。
 その中の一人がいち早く、私に気付いたらしい。顔を強ばらせて他の二人にこそこそと耳打ちしていた。
 伏せ目がちで歩きながらも、時折ちらちらと私の方を見ているのがバレバレで、なんだか面白かった。

「こんばんは」

 すれ違いざま、私はそう声をかけた。三人揃ってびくっとする姿が、なおのこと楽しい。

「こ、こんばんは……」

 ぼそりと答えて、私から視線を外す。
 私を麻人の彼女だと思っているみたいだから、麻人に声をかけてしまったのが後ろめたいんだろう。まったく、それくらいでびびるくらいなら、始めから逆ナンなんてしなければいいのに。
 そうは思ったけど、あまりにも私にびくびくしていて、なんだか可哀想になってきてしまった。私は本当のことを打ち明けた。

「そんなに気にしなくても、私はあいつの彼女じゃないから大丈夫だよ。部屋に連れていくなり、露天風呂に一緒に行くなり、好きにしちゃって」
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