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主な君に逆らえない
第4章 title 濡れた女
「火傷していたら大変でしょう?花瓶を拝借しました」

にこやかに穏やかに笑ってみせた透矢に返答に詰まった皆

「皆さんはあと片付けをどうぞ。天璃矢さんは責任持って僕がみます」

有無を言わさないものを放つ彼に師範も女生徒も従います

この方は一体なんなのでしょう・・

私を見下ろすとにやっと笑いました

目が動くな・・・と言ってます

紙と鉛筆を手にした彼

私を描いているようです・・・

花瓶の水を全身に浴び、数本の花が私に乗ったこの状況を描いているのです!

畳もじわじわゆっくり水を吸い、着物も水を吸って身体により張り付いてきています

しゃっしゅっと鉛筆を滑らせて行く彼に誰も声をかけることもなく、チラチラと見ては早々に片付けをして会場を後にしています

師範も片付けを済ませると一礼してわたくしたちを残して去っていきました
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