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毒舌
第8章 相談
「私の前世はおりょうっていう名前の女の人だったんだって」
私がそう言うと
途端にイッちゃんは
真面目な顔に戻った。
「前世?」
「時々、おりょうの記憶が蘇るの。……その、……感覚だけ……」
歯切れ悪い私に
イッちゃんは
形のいい眉を歪ませた。
「感覚?」
「つまり、その、……えっちな感じ?」
「うおおい!前世の琴美に何してくれた、この妖怪野郎!」
再びご乱心。
今度は私が
赤くなって黙る番。
『うっせぇな、だいたい何でお前のなんだよ。あたしの琴美あたしの琴美って、何気に所有権をアピるな』