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毒舌
第9章 均衡
「琴美、あたしずっと内緒にしてきたことがある」
苦しそうに
イッちゃんが
耳元で囁いた。
「なぁに?」
「琴美大好き」
『内緒か、それ。駄々漏れだったろうが』
ギュッと
抱き着いてきた
イッちゃんの胸が
柔らかく
私の胸を押す。
「友達としてじゃなくて、あたし」
「うん。大丈夫だよ」
「普段99%女なのに、琴美にだけあたしの中の1%が発動しちゃうの」
私は
イッちゃんを
いい子いい子と
撫でてあげた。
「両性具有って知ってる?」
「へ?なにそれ?」
「性器が奇形で男でも女でもないの」
「 え?」
何の話?
「だから一生恋人とか作らないって思ってた」
「……イッちゃん、女の子じゃないの?」
胸もあるし
生理もあるのに?