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毒舌
第9章 均衡
私が
イッちゃんの頬に
手を伸ばすと
一瞬目が合い
激しいキスが
降り注いだ。
さっきまでの
遠慮がちなのじゃない
優しいけど
荒々しくて
思わず声がもれた。
「ん、ふ……」
無意識に
足がモゾモゾと動き
また
体が反応しそうになる。
「だめ、イッちゃ……、またなっちゃう、ん」
「琴美、可愛い、もっと見せて」
イッちゃんは
女の子だけど男の子で
幼なじみだけど
私のこと大好きで
私が言う大好きと
イッちゃんの言う大好きは
ちょっと違うのだけど。
今まで誰にも
私にさえも言えず
ずっと抱えてきた秘密は
苦しかっただろうな、
辛かっただろうな、
私、バカだから
言っちゃダメなこと
たくさん
言ってきたんだろな。