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毒舌
第11章 堕ちていく
『お前だって、こんなふうに俺がいなきゃ、香島とはくっついてただろ』
(そんな!)
トビがいなきゃ、って意味が
トビと
出会わなければ、なのか
腹の中から
覗かれてなければ、なのか
わからなかったけれど。
私が
トビを好きだって気持ちを
なかったものとしてなんて
想像もできない。
もし、なんて
わからないよ。
『実体がないんだ。空気みたいなもんなのは事実だろ』
(空気ならこんなに、大切なことを厳しく教えてくれたりはしない。トビはトビだよ)
どうしてトビは
いつも私の想いを
揉み消そうとするの。