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毒舌
第14章 変わらない日々のうつろい
「じゃあ聞くけど、うちの会社で他にかわいい娘っていないの?いるよな?琴美ちゃんより胸が大きい娘っていないの?いるよな?」
そんなこと
大きい声で言わなくても
いいと思うんですけど。
私が睨み付けても
香島さんは
まったくこっち見てないし。
「他社の製品とセールスポイントかぶってたら、それはセールスポイントにならないんだよ。琴美ちゃんだけにしかないこれは!っていうポイントが必要なの」
「でもアレです。笠原さんとはそんな親しくもないので上辺の良さしかわからないっていうか」
「そう!それな?お前ら自分のとこの商品についても上辺のことしかわかってないんだよ。企画からあがってきた売り文句ばっかで実際には売れないの。自分はここがウリだと思う!って確信を持てる自分だけのポイントを探さないと、お客が納得出来るような説得力がないわけよ。他社のと比較させんなや。高くてもうちのはいいんだ、って自信持ってぶつかれ。これじゃないと損をするんだって思わせるためにはまず自分が商品に惚れ込めよ」
……やっぱり
私、
営業マンじゃなくて
ほんとに良かった。