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毒舌
第14章 変わらない日々のうつろい
『今日はぜんぜん仕事進んでねえぞ。ちったあ真面目にやれよ』
(トビが好きって言ってくれたら頑張る)
『なんだよそれ。ガキかよ』
だって
私の元気の源は
トビだし。
『お前が仕事しようがどうだろうが俺には関係ねぇんだぞ』
(知ってるし)
トビが私に
好きって
言わなきゃならない
理由なんか何もない。
好きじゃないなら
言うわけがない。
(私のこと、好き?)
『腹立つ。さっさと仕事しろ』
私は
クスクスと
笑いが
込み上げてきそうだった。
(はぁい)
言わない好きが
聞こえた気がした。