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第20章 初恋

（……ねぇトビ、）


私

イッちゃんを
傷付けたくない。

香島さんにしたみたいに
無視して逃げたら
いけない気がする。


（前に、二人を傷付けもせず、最終的には私も自由になる方法があるって言ってたでしょ）


でも
それを聞くのは
何より自分にとって

残酷な内容な気がして

ずっと
忘れたふりをしてきた。


恐かった。