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毒舌
第25章 大禍時/前編
「お前は。いや、お前たち親子は、今まで何をしてきた。なぜあの日、お前はあのような組み木の檻に囚われていた。妖怪とは何だ」
自棄を起こしたように
立て続けに紡ぐ問いが
おりょうに向かう。
……檻に囚われていたとは
聞き捨てならない。
おりょうが笑う。
「役目を終え、穢れた女など。どこにどう棄てられようと大差ありません。そうとも知らずに貴方は私を」
「美しいと思ったからな。お前がどう穢れているかは知らぬ」
今度は
おりょうが黙ってしまった。