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第28章 新章

『なるべく、香島と一緒にいろよ』

（なんでよ、）


ふて腐れた私に
トビが仕方なさそうに
しぶしぶ口を割った。


『件のお前のベランダ落下で実体化したせいで、今の俺は周りの妖気を感知出来ねえ。多分妖力を相当消費した』

「――っ！？」

『お前、自覚はねぇだろうが、妖怪から見ればご馳走だ。だから』


トビの言葉は
途中から
よくわからなくなった。

私のせいで
トビの力が弱まったなんて

考えてもみなかった。