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毒舌
第32章 日常非日常
外から
香島さんの車の
独特な
クラクションの音がした。
ぱふぱふ、っていうか
何かちょっと渇いた音の
静かめのクラクション。
窓から確認すると
香島さんが
軽く手を振った。
私が
急ぎもせずに
準備を終えてから
のんびり出てくると
車に寄りかかって
煙草を吸ってる
香島さんが見えた。
夕陽をバックに
立ち上る紫煙が
緩やかな風に揺れる。
香水と煙。
離れていても
漂ってくる。
端から見たら
こんな
イイオトコを掴まえて
これからデートですか、
みたいな。
そんな感じに
見えるのかもなぁ。