この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
毒舌
第33章 見えない魔の手
それから何日かして
りおくんから
メールが来た。
そういえば
ライヴは
あのまま帰っちゃったから
新曲の感想とかも
まだ言ってなかった。
『練習のあと会える?』
ライヴハウスの
上のスタジオで
いつも
練習してるらしいから
ちょくちょく
遊びに行くんだけど
最近行ってなかった。
あれだけ
メイクも上達したら
もう
私が教えることなんて
何もないしね。
『じゃあ仕事帰りに寄ってみる』
返信を返してから
不意に鏡の自分を見る。
魔の手のあとは
だいぶ消えてきた。
トビのキスマークは
相変わらずだけど。
良かった。
なんか安心。