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毒舌
第33章 見えない魔の手


彼氏じゃない、って
言ったせいで

余計に話が
ややこしくなったのかも。


「私がりおくんのイメージと違う私だったから、あなたを傷付けたっていうの?」


誤解なのに。


「彼氏がいたって思ってショックだった。彼氏じゃないって聞いて安心した。でも二人はキスしてた」

「してたんじゃなくてされたの。急に」


りおくんが
ショック受けることなんて
何もない。

私は
清純派のまま。

トビ一筋の純情人間なの。


「もうどっちでもいいよ」

「どういうことよ」

「だって、琴美さんにとっては弟なんでしょ」

「……そうよ?」


よくわからないけど
りおくんが
納得してくれたのなら
なによりだと思うの。

手枷もすぐに
はずしてくれるのだと思った。


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