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毒舌
第34章 昇華


「と……トビ、大丈夫……?」


神様と喧嘩なんて
洒落にならない。

私はハラハラと
トビの様子を伺った。


楽勝、とでも言いたげに
ニヤリと笑うトビが
イケメンすぎて困る。


「琴美の警戒心が弱まる相手――。だからそのガキを利用したんだろ?器を取り出す為に」


トビのセリフに
神様は眉を潜めた。


「一番、誰に、コイツが心を開いてると思ってるよ?」


神様の表情は
みるみる険しいものになる。


「琴美もな、俺にゾッコンだ」



言われたセリフに
真っ赤になって
俯くのは私だけ。

こんなときに
こんなとこで

そんなこと言われても
私はどうしたらいいのよ。


照れまくる私を無視して
トビは更にこう言った。


「器は俺が喰った」

「お前などに、神の――!!!」


何か叫ぶ途中の神様に
トビが一言

口角をあげて命じた。


「おすわり」


途端。

神様は
床に跪いていたの。

唖然。


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