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出会いは必然に
第3章 モテ期は偶然に
「んで?陽菜ちゃん。モテてるのはその後輩君だけ?」

セックスが終わったあとタバコを口にくわえ火を付けながらくぐもった声で聞けば

「それが私、モテ期みたい」

と、言いやがった。

「はぁ?モテ期?」

「そうなの。大川さんとセックスしてからなんていうのかな。
ストレスがなくなったって言うか。イライラを翌日に持ち越さなくなったって言うか。
だから会社で近頃の私、評判いいのよ」

あっそ・・・・

「ストレス発散には運動って大事だな~って実感した!」

おいおいおい・・・・
あくまでスポーツって言い張るんだね。

「ありがとうね。大川さん」

ま、ここまで待ったんだ。
急ぐことはないか・・・・
俺は煙草を咥えた。

話しぶりからして後輩君に陽菜を持っていかれることはなさそうだし。
様子見だな。

「でもさぁ?大川さん、職は探したほうが良いよ?
取引先でも紹介しようか?」

陽菜は「無職」がまだ気になるらしい。

「でもそうすると俺、陽菜ちゃんの夕飯作れないよ?」
「そっか~・・・それは困るよね?」

困るんだ?

陽菜の受け答えに可愛さがこみあげてきて
思わずぎゅっと抱きしめた。

「そのうち働くよ」

まぁ。そのうちな・・・・

その夜俺は陽菜を抱きしめて眠った。



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