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執事とお嬢様の禁断の模様
第5章 繋がらぬ想い
「私っ…もう辛いの……」
「………」
今まで溜まってきたものを
吐き出すように、私は続ける。
でも、秀一はさっきから黙っているだけ。
そんな些細なことにも悲しくなって、
更に涙が溢れる。
「なんで…っなんで私、お嬢様なのかなぁ?」
「………」
そう問うても、秀一は答えない。
なぜ答えられるはずがない質問を、
私はしているのか……
「ねぇ…お願い秀一、答えて」
涙もぬぐわぬまま、直接秀一に問う。
前から、聞きたかったことがあった。
秀一が、その問いに
答えられるかは別として……―――
「なんであなたは、
私の執事なの……?」
私は秀一にそう問う。
しかし返事を待っていても、
案の定返事は返ってこなかった………――――