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執事とお嬢様の禁断の模様
第3章 私を見て
「ごめんね…遅くなっちゃって」


 部屋着に着替え、秀一が夕飯代わりに作ってくれたおにぎりを食べながら、秀一に謝る私。

 情事が終わったときにはもう、10時を回っていた。

 宿題先にやっておいてよかった……


「いいえ、私こそ無理をさせてしまい、申し訳ありませんでした」


 と、テーブルにほうじ茶を置きながら謝る秀一。


「ううん、大丈夫。もう辛くないから。ほうじ茶ありがと」

「どういたしまして」


 微笑む秀一。

 私は一旦おにぎりを置いてから口を拭いて、ほうじ茶を飲む。

 お嬢様は紅茶が好きとかほうじ茶なんて飲まないとか思ってる人もいるかも
しれないけど、少なくとも私は紅茶も日本茶もどっちも好きだし、どっちも飲む。

 私も元々は紅茶が好きだったんだけど、修一が日本茶をよく飲んでたから、
私も真似して飲んでたらどっちも好きになった。



「家で、2人きりのときは…呼び捨てで呼んでね?」

「かしこまりました。ただ…万が一のことを考えて、
出かける前などは戻してくださいね」

「うん。わかった」


 私はおにぎりを最後の一口まで食べ、ほうじ茶も全部飲んだ。


「おいしかった! ありがとう秀一」

「ありがとうございます」


 相変わらず笑顔の秀一に笑いかけてから、立ち上がって部屋に戻ろうと、
ドアノブを回した。


「じゃあ、秀一、また明日ね」



 振り向きざまに秀一に声をかける私。


 部屋から出ようとドアを開けた。


 そのとき。


「っ…お嬢様」

「え? …っ~?!」



 秀一に腕をつかまれ腰に手を回され、少し強引にキスをされた。


 秀一の舌が、私の口内に滑り込んで私の舌に絡める。



「んっ…ぁ…んんっ…っ」



 秀一は、すぐに離してくれた。

 今気づいたように、私を見つめる秀一。



「っ…申し訳ございません…」



 秀一は私を離して、少し笑った。


「ただ、挨拶をしたかっただけですので、お気になさらず。おやすみなさいませ」



 と、秀一は軽く頭を下げる。


「う、うん。おやすみ…」


 少し疑問は感じたけど、取りあえず私は部屋に戻り、
歯を磨き顔を洗って、そのまま眠りについた。



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