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第4章 更なる山道

「っ…秀一…。私…もう秀一の所有物だよね？」

「え…？」



　秀一は不可解そうな顔で私を見る。

　私は不満をこめて秀一を見返した。


「だって…私もう…秀一のものになったんでしょ？」

「………」

「…だったら…所有物でしょ」

「………」

「…べつに、いいけど……」



　怒っていたはずなのに、秀一が黙っているせいかなぜか悲しくなった。


　だってそうじゃないと…不安なんだもの。

　他の人にとられそうで……


　顔を上げると、秀一が私をじっと見つめていた。


　ドキンッ…



「…ならば…妃奈浬を、私の所有物にしてもよろしいのですか？」

「…っ…！」



　また心臓が高鳴る。


　秀一は妖艶に笑う。



「…今日は、あの男に襲われて…触られましたよね」

「うっ…う、ん……」



　私がしどろもどろに答えると、秀一はいかにも優しそうに微笑んだ。




「では…私が洗って差し上げましょう」


「～～…っ！！」





「今日は…一緒にお風呂に入りましょうか」



「～～～っ…？！」




　顔が一気に熱くなるのがわかった。


　秀一と一緒に…お風呂……？