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第4章 更なる山道

「…呼び捨てに…しないで……」

「っ…」

「っ…そんな顔、やめて……」



　あなたが傷ついたような
顔をすると、罪悪感が残るから…


　いつの間にか、私の視界は涙で歪んでいた。




「私も、これからは元通りで

『浅葱』って呼ぶから……」


「っ…妃奈浬お嬢様…。なにか
気に病むことがあるのでしたら、

私に…「なにもない…！」


「っ……」



　秀一の傷ついた顔。


　辛くて、色んなことが辛くて、
視界がどんどん歪んでいく。




「お願い…なにも聞かないで。私…辛いのっ…。

これからは…私になるべく触らないで。


呼び捨ても…やめて」


「っ…お嬢様…」


「この意味…わかるよね…？」







　ごめんね、『浅葱』……―――
















「私達……別れよう」



「っっ……！！」