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第13章 第一部第三話【戀月桜～こいつきざくら～】　龍馬という男

「江戸にも海はありますから、見たことはもちろん何度もあります。坂本さまのお生まれになった土佐の海は見たことはないですけど、坂本さまは海のような方ですね」
「俺が―海？」
「はい。海は途方もなくひろくて、様々な生きものの生命を育みます。魚も捕れるし、私たちは海からの恵みを貰って、こうして生きている。坂本さまも同じ。きっと、これまでも、そして、これからも出逢うたくさんの人々を海のように大きな心で包み込み元気にしていかれるんだろうと思います」