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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~
第24章 第二部第五話 【冬柿】 父と娘
「商いの邪魔をしてもいけねえな。親父さんとはまた今度ゆっくりと話せば良いさ」
栄佐のひと言に促され、小紅も彼の後について歩き出す。
「あんなに生き生きとしたおとっつぁんは久しぶり。本当に何とお礼を言ったら良いか。ありがとう」
小紅が栄佐を見つめて心からの礼を言うのに、栄佐はうす紅くなった。
「止せやい、跳ねっ返りのお前に改まって礼なんぞ言われたら、照れるじゃねえか」
「ふふ、素直じゃないんだから」
栄佐のひと言に促され、小紅も彼の後について歩き出す。
「あんなに生き生きとしたおとっつぁんは久しぶり。本当に何とお礼を言ったら良いか。ありがとう」
小紅が栄佐を見つめて心からの礼を言うのに、栄佐はうす紅くなった。
「止せやい、跳ねっ返りのお前に改まって礼なんぞ言われたら、照れるじゃねえか」
「ふふ、素直じゃないんだから」