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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~
第4章 【残り菊~小紅と碧天~】 流星
「とにかく、当分は絶対に一人にならないこと。昼間でも一人で出かけちゃならねえぞ。もし、どこかに行くときは俺に言えば、ついていってやる。俺が留守のときは、ちゃんと戸締まりして誰が来ても開けるな」
 いささか過保護過ぎるような気がして、小紅は首を振る。
「何もそこまでしなくても良いのに」
「良いから俺の言うことをきけ。判ったな? 絶対に一人で出かけちゃいけないぞ」
 でも、栄佐にこうして心配されすぎるくらい心配されるのは迷惑どころか、凄く嬉しい。
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