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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~
第9章 第一部・第二話【赤とんぼ~小紅と碧天~】 嫉妬
「言いがかりもたいがいにして。確かに今日、随明寺にお参りしたわ。茶店にも行った。でも、出合茶屋なんて行ってないし、私は何も人に恥じるようなことはしてない。なのに、何で、あなたにそこまで侮辱されないといけないの?」
栄佐が片眉を跳ね上げる。彼が苛立ったときの癖であることを小紅は知っていた。
こんなときは彼を不必要に刺激しない方が良いことも。だが、たとえ大好きな栄佐だとしても、いわれもなくここまで自分を侮辱して良いはずはない。
栄佐が片眉を跳ね上げる。彼が苛立ったときの癖であることを小紅は知っていた。
こんなときは彼を不必要に刺激しない方が良いことも。だが、たとえ大好きな栄佐だとしても、いわれもなくここまで自分を侮辱して良いはずはない。