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第1章 翔太センセ―いつだって元気よく！―

｢本当にごめんね。｣
僕の車の助手席で、何度も頭を下げる美雨センセに
｢本当に大丈夫ですから。｣
と、僕は努めて明るく言う。


バケツをひっくり返した美雨センセは、パンツも靴下もびしょ濡れだった。

｢ちょっと待ってて下さい！｣
そういうと僕は、更衣室から僕のジャージ、保健室からタオル、そして美雨センセと僕のカバンを持って教室に戻った。


美雨センセは、雑巾で自分が溢した水を拭いていた。
なんだか、儚げで一生懸命でシンデレラみたいだな、なんてバカな事を考えてた僕。ネコバスがシンデレラになっちゃったよ。


｢大丈夫！大丈夫！｣
と言う美雨センセに着替えをさせ、
｢大丈夫！大丈夫！｣
と言うセンセを強引に車に載せ、自宅まで送る事にした。

今日の飲み会に、僕のジャージでは行けないしね。