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狂人、淫獣を作る
第3章 飼育
 「……ごめんなさいっ! こんなダメな受験生のリナを……勉強できるように今日もお仕置きしてくださいっ……!」
 そう言いながらリナは目の下のなめらかな肌をほんのり紅潮させ、時おり切なげに跳ねるよう腰をピクンッと動かす。
 「はうっ……あはぁん……」
 後藤は黙ってリナにボールギャグをくわえさせて固定すると、その潤んだ瞳を見た。
 後藤は――ゾクッとした。
 いつものように、身体の内側に漆黒の渦が湧き出てきて、欲情の衝動をかきむしるように容赦なく隅々まで侵食していく。
 後藤はリナの背後に回ると、中心に淫具をくわえこんでいるむき出しのリナの尻に、力強くバラ鞭を振り下ろした。
 「あうっ……!!」
 リナがくぐもった叫び声を上げる。
 後藤はしかし、マユに施すように立て続けに鞭打つことをしない。
 しばらく間隔を置き、鞭の痛みが波紋のようにリナの全身隅々までじんわり到達するのを待つ。
 後藤は情欲と冷静とを両立させていた。情欲一辺倒というのは、ただセックスができればいいというような、未熟かあるいは単細胞な男のやることである。女の身体に被虐の悦びを刻みこむためには、今にも暴発しそうな情念を燃え上がらせながらも、それを制御できなければならない。
 ただし、後藤の場合マユに対してだけは例外だったが――。
 やがて、後藤はもう一発リナの尻に鞭を振り下ろした。
 リナが声を上げ、太ももの筋肉に力が入る。少し赤く染まった尻の筋肉も収縮する。
 間隔を置き、さらに一発。
 待つ。
 もう一発。
 淫具の発する低い振動音が部屋に響く中、リナは痛みに耐えるように全身に力を入れつつ、時々腰をビクンッ、と跳ねさせ切なげにうめいた。
 後藤は、意図的に鞭打つのをしばらく止めた。
 チェック柄の制服のスカートをまくり上げられ丸出しになっているリナの突き出した尻は、腰が跳ねるのに合わせて筋肉が縮み、後藤から距離を取るかのようにカクン、と奥へ引っ込む。引っ込むと股間が閉じられ、膣の中で振動する淫具たちを締め付け、より強く甘美な感触を子宮の奥へ伝達してしまう。そしてまた尻の筋肉が緩み、突き出すような格好になる。
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