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俺の妹
第30章 安西家
少し白髪の混じった髪をしっかりと固め
蓄えた髭は綺麗に整えられている。
鋭い眼光は、俺を捉え、それから椎奈へと向けられた。



「あ……あなた……」


椎奈の母親は青ざめて消え入るような声で呟いた。


この人が……
椎奈の……父親………



「これだから女はいかん。
バカな娘を産みおって。」

吐き捨てるように椎奈の目の前で吐き捨てられた言葉。






「うるさい!!さっさと部屋から出て行っ……」

椎奈がクッションを投げつけようとそれを握った瞬間











「おい、おっさん、今の言葉は取り消せ!!」

何でそんなことしたのかって聞かれてもわからない。
ただ頭に血がのぼって………





気付いたら俺は、椎奈の父親の胸ぐらを掴んでそう叫んでいた。
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