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俺の妹
第32章 真実を求めて
ディスプレーには“奈都”の文字。

安西にそれを見せ、俺は電話に出た。



「もしもし」

《もしもし?お兄ちゃん?今どこにいるの?》

「あぁ……ここどこだろな……」

《あのね、椎奈さんが家に来てるの》

「椎奈が?」

横目で安西を見ると、安西も驚いてこっちを見た。

《うん……それから、安西くんのママも……》

「はぁ!?」

《ママも取り乱してて……お兄ちゃん早く戻ってきて》

「あぁ、わかった。安西も一緒だって伝えてくれ」




俺は電話を切ってすぐにタクシーを捕まえた。

安西を先に乗せ、家の住所を言う。
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