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俺の妹
第38章 鬼の目にも…
「いらっしゃい、待ってましたよ!
晃もおかえり!
さぁ、中へどうぞ!」

気が抜けるほど明るく、父さんは父親をリビングまで案内した。

そこには、先に戻った奈都と母さんが
少し緊張した顔でテーブルに座っていた。



「久しぶりですね、安西さん
急にお呼びだてして申し訳ない」

ニコニコとお茶を出しながら父さんは父親を見る。

昨日、父さんは椎奈の父親を家に呼ぶと言いだした。
俺は反対したし、奈都も本当の父親に会うことに戸惑っていたけど
その意志は固いものだった。

「竹内さん、全てを話すのは20歳になってからという約束だったはずですが?」

ソファに腰掛け、攻撃の姿勢を崩すことなく
鋭い視線で父さんを射る。


「そうですね、申し訳ない。
でも、時も流れて、子供たちはちゃんと理解してくれましたよ」

父さんも笑顔を崩さずそう言った。






見えない火花が散ってる……

息苦しくなるような緊張感が
ジリジリとリビングを支配していく。
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