この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第11章 後宮艶夜*スキャンダル 接近~二つの心~

「だけど、私は忘れない。謝罪の言葉一つなく、二人の孫のために私に死ねと顔色も変えず言い渡した太后さま。そして、弟の嫁である私を慰みものにしたいと駄々をこねた恥知らずの皇帝陛下。二人をどこまでも憎むわ」
紫蘭は断じ、握りしめた懐剣を持つ手に力をこめた。このままおめおめと生き存えようとしても、太后はけして自分を生かしてはおくまい。見苦しく逃れようとした挙げ句、毒など飲まされて死ぬのはご免だ。
紫蘭は断じ、握りしめた懐剣を持つ手に力をこめた。このままおめおめと生き存えようとしても、太后はけして自分を生かしてはおくまい。見苦しく逃れようとした挙げ句、毒など飲まされて死ぬのはご免だ。

