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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第5章    

「……奥、にぃ~~……」

 決意と悦楽の狭間。

 ゆらりゆらりと漂いながらも、

 結局、ヴィヴィが選ばざるを得なかったのは――

「うん。奥だね?」

 嬉しそうな匠海の笑みの中に、

 後戻りできない場所までずるずると、引き摺り込まれている自分を認めたのに。

「~~っ おにぃちゃん、の……、いっぱい、ほしぃの……っ」

 そう恥ずかしげもなく、匠海を欲しがったヴィヴィに、

 望みのものは瞬時に与えられた。

「んぁああっ!?」

 ずちゅんと大きく一突きされたと思えば、

 最奥を押し上げられる重い感覚と、

 脚の付け根にぺちんと跳ね返った、柔らかく張りのある毬のようなもの。

「あっ ひゃぅ、うっ あ、ヒッ ぁあ……っ」

 妹の上半身を片腕で拘束し、もう片方の腕で両脚を抱え上げ、

 その中心を器用に突き上げてくる、匠海の長さと逞しさにさえ胸が高鳴って。

「ああっ 可愛い、ヴィクトリアっ 好きだ! 舐めたい、揉みしだきたいっ」

 そう喚いた傍から、白い肌に浮き出た鎖骨を甘噛みしてきた匠海。

 ぴりりと感じたその刺激さえ、甘美なものとして変換され。

 細い咽喉を仰け反らせ、感じ入るヴィヴィ。

 最奥を穿たれる度に、腹の奥で何かがプチプチと泡になっては弾け。

 そうして、いつの間にか横たえられていた、白いシーツの上、

 細い両脚を抱え込んだ匠海が、放心状態のヴィヴィを見下ろしていた。

「……ぉに……、ちゃ……?」

 弛緩した躰の横に放り出していた片腕を、緩慢に持ち上げれば、

 その手は、妹の中へと沈み込んできた、兄の胸板で押し戻され。

「ふゃああん……っ」

 互いの脚の付け根がぺっとりと重なり合い、

 そして半ば強引に捻じ込まれた太く長いものは、もう限界まで子宮の口を奥へと押し上げていた。

「ヴィクトリア……っ」

 興奮と狂気、紙一重の瞳を向けてくる匠海を、

「あ……、ぁあ……っ ふ、ふかっ ふかぃ~~っ」

 苦しみと愉悦の区別さえ ままならないヴィヴィは、必死に見上げていた。




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