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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第6章     

 23時。

 時差ボケも手伝い、くたくたのヴィヴィは、帰宅早々 私室へと下がり。

 そこで、テーブルのレターBOXに、置かれていた物は すぐに目が行った。

「………………」

 ちゅらさん 無添加手作り・白ナマコ石鹸。

 義姉の瞳子が送ると言っていた、沖縄土産がもう届いたのか。
 
 さっそく使用し、感想と礼を伝えなければ――。

 そう思い、包装紙を解き始めたヴィヴィ。



『ヴィヴィちゃん、大丈夫よ。私は匠海さんのことを、心から愛しているわ』

『匠海さんのこと、支えられるよう、頑張るわ』



 義姉は確かに、自分に誓ってくれた。

 そして自分は、

『ああ、この人ならきっと、大丈夫……』

 そう安堵して、匠海を――


 掌の中にころんと転がり出た白いそれを見つめながら、自分の思考に疑問を覚える。


 だから、何……?

 「愛している」って言ったのに、

 「支える」って言ったのに、
 
 実際はそんな事、全然無くて。

 結局、お兄ちゃんは結婚して2年も経たない内に、

 愛人を持とうとしてるじゃないか――って?


 バスルームへと脚を運びながら、ヴィヴィは自分に辟易していた。

 自分はなんて浅ましいのだろう。

 義姉に罪悪感を覚える事さえ無く、

 それどころか、

 妻としての責務を果たしていないと、責めるとは――。

 お門違いも甚だし過ぎる。
 

 愛し合っている夫婦でも、間違いを起こす可能性は、

 ゼロでは無いかも知れないのに……。


 男女の仲は複雑で。
 
 互いの関係性は、本人同士にしか解らないものもあるだろう。

 外から見る兄夫婦しか知らぬヴィヴィは、そこで思考を辞め。

 手早く衣服を剥ぎ取ると、湯を使い始めた。

 件の白ナマコ石鹸は、泡立ちはきめ細かく、洗った後も肌がもっちりした気がして。

 これなら良い感想が返せそうだ、と安堵した時。

「……ん……? あ、れ……。もしかして、知らない、の……?」

 ソープディッシュに置いた石鹸に視線を落としながら、ヴィヴィはタオルを巻いた頭を傾げる。

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