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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第13章      

「なるほど、ホームシックに罹ってたって訳ね!」と、粋(すい)が。

「てか、出発日にホームシックって」と、高四郎が。

「まあまあ。氷の上に乗れば すぐ笑顔になって、早速出来た友達と おちゃらけてたしね~」とトモエ。

「な~。遊んでばっかりに見えたのに、初年度から ちゃっかり “国際試合派遣メンバー” には選ばれるっていう」

 にやりと悪そうに笑って寄越した真瑚の言葉に、他の3人は「「「確かに~」」」と追随してくる始末で。

「そ、それを言うなら、粋ちゃんだって凄かったよ~。ノービスA1年目で3回転ルッツ完璧に飛べて。連盟の人達「神童だ!」「天才少女が現れた!」って騒いでたもん」

 話の矛先を素早く自分から退けたヴィヴィに、周りの皆もつられ。

 行きのバスは互いの子供時代の暴露話と、新旧スケート関係者達の噂話にと花が咲き。

 そんなこんなで竹馬の友の話題は、第一の目的地に到着するまで尽きないのであった。






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