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第16章 　　　　

二泊三日のバカンスを終えオックスフォードに戻ったヴィヴィは、またハードな日常に忙殺されていた。

双子プログラムの振付

死の八週間――第三学期（Trinity Term）

フランス・パリでのアイスショー出演

７月になれば日本へ帰国し、

スポンサーのＣＭ撮り

アイスショーの番宣

特別強化選手合宿

新横浜・名古屋・京都・大阪でのアイスショー出演

と、休む間もなく突っ走りつつ合間合間で、松濤の実家に現れる長兄を　“セフレらしく”　美味しくつまみ食いしたりした。

（なんか、充実してるんだかしてないんだか、よく分かんない……）

日本でのスケジュールを終え、帰国したのが７月２２日（月）。

だがその３日後、先日に日本で会ったばかりだった真行寺　円（まどか）が、オックスフォードの双子の屋敷を突撃訪問し。

その翌日には兄の太一が妹を追い駆けてきて、あれよあれよという間に両想いカップルが成立していた。

「ヴィヴィ！　クリス！　ついでにダリル！　あんた達のおかげで気持ち伝えられた。ホントありがとう！！」

幸せそうに瞳を潤ませ、かつての兄――現・婚約者の太一と恋人繋ぎをし帰国の途に就く親友に、

勢いに押され　ただ呆気に取られていただけの三人は「「「お……、おう……」」」と、微妙な面持ちで見送ったのだった。



そしてその翌日、７月２７日（土）。

遠く離れた日本では、匠海夫妻にとって第二子となる男児が産声を上げていた。







※ご要望があればいつか、番外編で真行寺兄妹について描きますね～～、今は無理(´；ω；｀)