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官能エッセイ集 ~官能の景色~
第2章 彼女の“やり方”
あるとき、私が彼女の小さな突起を愛撫しようとするときでした。
通常彼女の突起は“ひだ”の中に隠れています。

最初、右手の指だけで“ひだ”を掻き分けて、指先でその突起を探し当ててから擦ります。

しかし、愛撫しているうちに、途中から段々ひだが指先に絡まり、突起を転がしているのか、ひだを転がしているのかわからなくなるのです。

それが通常のことだとわかってから、その後は、彼女の突起を弄ぶときは、自分の上半身を彼女の下腹部まで持って行き、その部分を覗き込み、左手の指で“ひだ”を開いて固定して、もう片方の指で愛撫せざるを得なくなりました。

あと、舌で突起を愛撫するときも、そう、ひだが舌に絡まります。

舌の突起を舐め上げるスピードが上がると、どうしてもひだが被さって、舌に巻き込まれるのです。

口で突起を吸ってあげるときも、ひだを押さえていないと、ひだが先に吸われます。
口の中で、伸びたひだを舌で転がす感触は、なんとも表現しづらい感触です。

彼女は「ひだ」が長いのです。
特に、彼女の小さな突起の周辺部が。
彼女が自分で「左手で広げて」と言うのは「ひだ」のことなのです。
彼女も自分でするときは、片方の手でひだを押さえておかないと上手くできないのです。

私は彼女に教えたときがあります。
「君のひだって長いね」
「そうなの? 自分ではわからないから……」
そして、ちょっぴり怒って言いました。
「あなたが今までの付き合った女の人は、ひだの短い人ばっかりだったのね?」

それはその通りでした。
彼女ほど長い人はいませんでした。
でも、それは口にしませんでした。

彼女が隠している長めの“ひだ”。
そのひだは、男の手によって水分を溢れさせると同時に開き始め、これ以上開かないくらいに開き、私を誘いました。

それは、普段は清楚に振る舞う彼女の姿からは、想像もできないようなグロテスクな形をしています。
しかし、そのギャップがまた私を欲情させたことは確かでした。

女性は、自分の“形”によって“やり方”も違うのでしょう。
彼女はこうも言っていました。
「私は、自分の中に指は挿れない」と。

中は自分のものだけど、中は自分が触る領域ではないと。
それは自分が許した男だけしか、触れていけない領域だと。

女性の“やり方”は、“形”だけでなく価値観も映し出しているみたいです。


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