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第18章 復讐

ーーー東欧のモルドール共和国

この地に良い思い出はない…

よどんだ裏路地の空気は、男達の汗にまみれた きな臭い匂いを、嫌でも思い出す。

カテリナ・ルインスキー通称リナの目には、希望を無くし、輝きを失った目をしたストリートチルドレンが映る。

彼らには希望なんて言葉は存在しない。
その日生きていくために どんな事でもするのだ。

そして、自分もその一人であったこと。

リナは、古い過去の記憶を思い出し、一瞬ブルっと身震いをした。

「また、来るなんて…」

そう呟きながら、コートの襟を立て、足早に一軒のバーに足を踏み入れた。

リナを見つけた仲間が、バーの奥にある部屋に誘導した。