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第1章 洗礼

ルイが保健室を出て行った後も、しばらく放心状態が続いた。

自分がついさっきまでされていた事、自分がココに入る前に彼がしていたこと…

先生の立場で、何も抵抗することが出来なかった自分が腹立しくなった。

自然と頬に涙が伝う。


―――くやしい…


保健室に備えてある、水道に向かい何度も顔を洗う。

でも、何度も唇を水で拭っても、ルイとの濃厚なキスの感覚が消えることがなかった。


―――さっきの強引なキスを思い出しただけで身体の奥が疼きはじめる。

「ダメダメ！！」

桜子は、ほっぺたを三回叩いて気合を入れ直した。