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SA
第12章 終点
すると、女が現れた。





この女…最近見たような…





『私がわかる?覚えてる?』




わからない。
口に出さず、首すら振れない僕の意志が伝わったのか、女は続けた。




『こないだね…アンタ達3人に電車で痴漢されたの。とても怖かったわ…奥さんがそうなって、自分がどんな罪を重ねてきたかわかった?』





僕は女に縋る。



「お前がこれを仕組んだのか…?僕はどうなってもいいから菜穂を…何でもするから…」





女は冷たく続けた。
『では。今までの行いを反省するのは当然。かと言って、自首されても被害者の恐怖は消えないの。これからは、守る立場になってください』




…守る立場?




また景色が変わった。
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