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第15章 １５年前　２

シュウジの父親は、シュウジが３歳の時に事故で亡くなっていた。




それまでは家庭円満、優しい両親に育てられていた。




父親の死後、母親はわずかな保険金と自らのパートのわずかな収入でシュウジと２人暮らしていた。
国からの保護や補助もあったけれど、やはり生活は苦しかった。

母親は思った。
シュウジに貧しい思いはさせたくない…

そこで、母親は昼間のパートの後。
夜シュウジを寝かせた後に飲み屋での仕事も始めた。



その飲み屋で出会った男がロクデナシ。


ロクデナシにハマッてしまった母親は豹変した。





今まではシュウジが一番だったのに、何よりもロクデナシ優先。
それどころか、シュウジを疎ましく思うようになってきた。