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第17章 15年前　4

母親はシュウジを疎ましく思ってたはずだ。
文句は無いだろう？


厄介払いできて金も手に入るんだから。




『こっちも生活キツイし、助かるけど〜…』

母親は、チラチラと札束を見ながら話す。



「養子縁組にも手続きがあって、お母様にしていただかなくてはいけないこともあると思います。手続きが全て終わりましたらもう500万程用意させていただきます。あ、シュウジくんですが…先程うちに遊びにきて、そのまま遊び疲れて今うちで寝てるんです。このままお預かりしてよろしいですか？」


ロクデナシをチラッと見たけど、微動だにせずテレビを見続けていた。
母親は知らない、シュウジが今家にいない理由。

『あぁ…じゃあ頼みます』



母親はあっさり承諾した。