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SA
第17章 15年前 4
家に帰ると、シュウジの横で寝転ぶ紀子。


『おかえりなさい!…どうだった…?』

心配そうに聞く紀子に説明する。



『…そんな簡単に子供手放すなんて信じられない…でもシュウジくんにとっては良かったのよね』




俺と話しながら、無意識だろうか。
紀子はずっとシュウジの頭を撫でていた。


「…シュウジ途中起きたりした?」

起きないことはわかってるけど、聞いてみた。




『ずっと寝てたから大丈夫。辛いことあったばかりなのに、夢見て笑ってるの…可愛くて可愛くて…』



目を細めてシュウジを見る紀子から、母親の慈愛と優しさを見た気がした。
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