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第17章 15年前 4
その日から、紀子が朝うちに来て、夕方秀治くんが仕事帰りに来てみんなで夕食を一緒に食べるのが日課になった。



1ヶ月たっても、養子縁組の手続きは出せてなかった。


今はほとんど紀子に任せっきりだ。
これで父親になれるのか?


自問自答の日々。
早くあの母親とは戸籍上の他人になって、幼稚園とかに通わせてやりたいのに。








そんなある日、秀治くんがいつもより早い時間にうちに来た。

仕事が早く終わったんだろうと深く考えなかったけど、食後に秀治くんは深呼吸してから俺に言った。




『お兄さん、お話があるんですがいいですか?』

紀子を横目で見ると、紀真剣な顔をして頷いた。


「外行こうか。」

秀治くんにそう言って、シュウジにも声をかける。

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