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第17章 15年前 4
家に帰ると、紀子がシュウジをお風呂にいれてくれたらしく、パジャマ姿のシュウジが玄関まで出迎えてくれた。



『おかえりなさい!』



笑顔で出迎えてくれたシュウジに伝えよう。
みんなでリビングに入る。



「シュウジ、おじさんシュウジに今から大事なことを決めてほしいんだ。」

頷くシュウジに続ける。




「紀子おばちゃんと秀治おじちゃんな、仕事の都合で、ちょっとだけ遠くにお引っ越しするんだ」

『じゃあもう、会えないの?』

「二人と一緒に行って…紀子おばちゃんがお母さん。秀治おじちゃんがお父さん。そうなったら嫌か?」

『嫌じゃない!…でもおじさんは会えなくなるの…?』

「おじさん1人ならいつでも会いに行くよ」

『でも…』

「おじさんは、紀子おばちゃんのお兄ちゃんだからな。もしシュウジが紀子おばちゃんの子供になったら、おじさんはただのおじさんじゃなくて、シュウジの正式なおじさんになる。…みんな家族だ」
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