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第3章 実技研修 南くん
「南くん、顔上げて?」


ゆっくり上げた顔には、まだ涙が伝っていた。

指でそっと拭い、優しく触れるだけのキスをする。



『美織さん…?』

彼の着ていたウエイターの制服を脱がせる。

丸い火傷の跡が、体中にある。
痣は消えたんだろうけど、きっと当時は
傷だらけだったんだろうというのがわかる。


火傷の1つ1つに優しいキスをしていく。


『美織さん。ダメだよ。僕は男だから。これ以上されたら止まらなくなる。また美織さんに酷いことしてしまいそうで怖いんだ』



「何回も言うからね。私は南くんを傷付けない。信じる。守る。自分が要らないなんて思ってほしくない。」


南くんの目を見て、心をこめて伝えた。
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