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第27章 本当の理由　2

「女優になるのが夢だってわかってる。もうひとつの［家族を作る］って夢…俺に叶えさせて」

『でも…』

有名になってからの出産ならともかく、もし今妊娠すれば女優なんて無理だろう。
これはプロポーズに見えて、残酷な【夢の終幕】の勧告だ。


「生活は絶対に苦労させない。美織と一生一緒にいたい。女優の役の替えがきくけど、俺の奥さんは美織以外は無理。」


『実はね、最近オーディションも何もかもダメで。ちょっと諦めかけてたの。情けないでしょ？
…そんなこと言われたら逃げてしまいたくなっちゃう』



「逃げじゃないって。大変だぞ。家庭守ったり子供育てるって。今まで１人で頑張ってきたんだろ？…一緒に夢叶えよう…」


『うん…ありがとう。大好き…不束者ですが末永くよろしくお願いします』


「こちらこそよろしくお願いします」