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第6章 芽衣にゃんと僕 牧原タケル
…あれ?
いつの間に僕は起きたんだろう。




テレビの前に置いたソファーに座っている。そして体の左側に感じる柔らかい重みは何だ?





「ねぇ?タケにゃん、聞いてた?」

重みに目をやると、天使と目が合った。



僕の左腕にしがみつき、上目使いで少し頬を膨らませながら僕を見る芽衣にゃん。





『!!』



事態が飲み込めない僕に、彼女は続ける。



「タケにゃんと写真撮られちゃったでしょ…?事務所の社長にタケにゃんと別れなさいって言われたの」

僕を見つめる彼女の大きな瞳には、涙が溜まっている。





あれ?
熱愛相手って僕だったっけ?
違うような、そうだったような。



「芽衣にゃんはタケにゃんのこと大好き!でも芸能界でやっていくのが夢だったの…」



天使の瞳から涙がひと粒 こぼれた。




「タケにゃんが、芽衣にゃんの為に仕事辞めたでしょ?それもずっと心苦しかったの…」


ポロポロと涙が次々と落ちる。



あぁ…
僕は何をやっていたんだ。
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