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第14章 陰謀

「そんなの、強制送還となんら変わらないじゃないか？兄さん。
大事なのは、亜子ちゃんの気持ちだろ。」


「兄さん？」


レッドが、りゅうきを「兄さん」とよんだ。

「えっ？二人、兄弟？」

私の頭の中は、更に混乱を始める。


「そう。まぁ、歳は同じなんだけどね。生まれ月が、りゅうきのが早いからね。」

レッドが言う。

「えっ、えっ？歳が同じ？りゅうきと？えっ？


混乱し過ぎな私に、

「僕はね、りゅうきの父親、まぁ僕の父親でもあるけど、それが別の女に産ませた子。
当初は、愛人の子。少ししてから、正妻の子。

そして、捨てられた子。
最後には、母親が死んで仕方なしに引き取られた子。

わかりやすいだろ？」


レッドは、嫌な笑いを含みながら話す。